Sleeping Buttery
「キラ?」
自室に居ないキラを捜して、たどり着いたのは休憩室のソファの上。
「キラ」
呼びかけても答えない。
ドリンクのボトルを持ったまま寝入ってしまっているらしい。
「キラ…」
起こしてしまうのも可哀想で、俺はキラの横に腰掛けた。
すると当然目に入るのはキラの寝顔で。
綺麗なアメジストの瞳は閉じられて、起きていても大人っぽいとは
言いがたい顔は眠っているとさらにあどけない。
極上の絹糸を思わせるココアブラウンの髪はさらさらと指の隙間を縫っていく。
「…ん…」
キラが身じろぐ。
起こしたかと思い、髪を梳く手を引っ込める。
…が気のせいだったらしく、聞こえるのは寝息。
「起きないのか…」
ここしばらく、OSに掛かりっきりだったことを思い出す。
「ひょっとして、疲れているのか?」
そうだとでも言うように肩に掛かる心地の良い重み。
俺は頬の筋肉が緩むのを抑えられなかった。
キラが起きないようにキラの頭をそっと自分の膝に移動させる。
膝枕という奴だ。
こいつの反応とか、奴の反応とか、いろいろ楽しみだ。